’12 旅B初夏篇 美瑛・富良野・襟裳・帯広 Vol.5

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<3日目-1> 2012年7月14日(土)

『旅B』3日目のお目覚めです。どうやら“人間”に戻っているようです。 (※おまえ、狼男か!そばに爺さんの死体でも転がっている、っツうんか?…) 頭がスッキリ冴えています。でも、人間の体って不思議ですネ。巧く出来ています。昨日胃腸にかかる負荷であれだけ苦しんだのに、今朝は、もうお腹が空いています。 (※あんたの胃液は液体パンシロン?) ですから早速!

帯広駅 駅弁

2012年7月14日(土) 今日の朝飯 は・・・

帯広駅 「 道東ライス 」

駅弁:十勝牛めし  ¥780  

※前日購入

この駅弁は、実は昨日 駅に到着した時に購入したものです。そうです、あの脳内活動停止状態の中です。無意識というか、条件反射的に駅 構内の駅弁屋でゲットしてしまったようです。 (※ウソをつくじゃないの!!)

というのも・・・(ここで昨日の「芽室のタクシー運転手さん」の回想)・・・駅までの帰り道、運転手さんはこうおっしゃいました。「十 勝牛は本当に美味いんだワ。全国にいろいろ牛肉はあるが、私の経験では、十勝牛が一番最高!なんだワ。ハハハハ・・・」その情報が耳に 残り、呪縛のように小生の行動を支配していたものと思われます。

“十勝牛”・・・その名を見ただけで自然に手が伸びて・・・こうしてここにあります。(※この、大ウソつきっ!!)

ですから、この「十勝牛めし」、有名でもなんでもありません。Web.上でも解説文などは掲載されていません。“十勝牛”を使った「牛めし」というだけで、単なる駅弁のようです。でも、あの運転手さんの言ったことに、少しだけ期待です。

期待は裏切られるのがこの世の常です。運転手さんの笑い声が詐欺師の嘲笑に変化して脳内にリフレインです。“十勝牛”というのは、 “普通の牛肉”という意味なのか・・・

肉質も旨味も、どこにでもある代物です。全体的評価もこれといった特徴のない、極々普通レベルです。ただ、味付けは、小生好みの“か なり甘め”。副菜の「玉子焼き」も合格基準を満たしています。ですから、小生、それなりに満足です。美味しかった! (どっちやネン!で も…あんたの胃腸、呆れるほど丈夫なんだネ、ホント…)

・・・

さあ、お腹も満足したところで、今日の観光に出かけることにしましょう!今夜もこのホテルに連泊ですから、荷物も部屋に“置きッパ”で、身軽な恰好で出発です。時刻は現在午前7時少し前。時間もたっぷりあります。 (※えーッ、そんな早朝のお話しだったんだ。それにしても、早起きなのネ…)

ホテルのエレベーターで野球のユニフォームを着た高校生に遭遇です。 「甲子園予選?」「ハイ!今日は道東大会の開会式です。その後僕らは試合があります!」キラキラした瞳が眩しいです。

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Shrimpgraphic

小生も皆さんも、そんな時代がきっとあったはず・・・今の己の姿に溜息する代わりに・・・「頑張れヨ!絶対甲子園行けヨ!」と根拠のない大人の虚言を投げかけます。

「ありがとうございます!!」袖についている学校名は「釧路工業高校」。頑張ってもらいたいものです。駆け出した後姿にエールを送ります。

・・・

午前7時15分、十勝バスが「広尾」に向けて出発です。2時間20分の長旅となりますが、そこが最終目的地ではありません。更に広尾でJRバスに乗り換え1時間、「襟裳岬」を目指します。

実は小生、「襟裳岬」訪問は2度目です。ウン十年前、学生時代に1度来ています。その時は、反対側の日高・様似から襟裳岬に入り、帯広に抜けて行ったのですが、今より交通の便が良かったように感じます。

というのも、今バスで走っている「広尾-帯広間」には鉄道が通っていて、それなりの運行本数もあり、もう少し短時間の旅だったという記憶があるからです。その「広尾線」も、“国鉄再建”という当時の大波に呑まれ、廃線の憂き目となってしまいました。

小生のバスの旅Bもまだまだ先が長そうですので、ここで「広尾線及びそれにまつわるブーム」について、皆さんにお話ししたいと思います。

広尾線(ひろおせん)は、日本国有鉄道(国鉄)が運営していた鉄道路線。北海道帯広市の帯広駅で根室本線から分岐し、十勝平野を南下して広尾郡広尾町の広尾駅に至る。国鉄再建法の制定にともない第2次特定地方交通線に指定され、国鉄民営化直前の1987年に廃止された。

国鉄広尾線時代に「愛国駅-幸福駅」間の切符が「愛の国から幸福へ」として人気となり、一連の縁起切符ブームの火付け役となった。廃線後は当線の代行バスを運行している十勝バスが引き続き硬券乗車券を発売している。※Wikipedia

旧広尾駅駅舎
-今はバスの待合所になっています。
ホームはそのままですが、線路のあった場所は駐車場になっています。
改札などそのままになっています。
この奥が「広尾町鉄道記念館」ギャラリーです。

上記解説でも触れておりますが、この「広尾線」は“襟裳岬を繋ぐ路線”というだけでなく、「愛国-幸福」の乗車券が当時の若者の間で大ブームを引き起こしたことでも有名です。

北海道を訪れている“ヤング(※当時はそう呼ばれていた)”は、挙ってこの地に来て、その切符(※チケットではありません。硬い紙製の乗車券です。)を買い求めたものです。もちろん、“ヤング小生”も「幸福駅」で途中下車して購入させて頂きましたヨ。何せ1973年のブームに火がついたその年でしたからネ。

幸福駅(こうふくえき)

https://goo.gl/maps/PUgvskuEH4g8X3Tu8

旧広尾駅駅舎内にある「広尾町鉄道記念館」の展示パネルより

日本国北海道帯広市幸福町にあった日本国有鉄道広尾線の駅である。広尾線の廃線に伴い1987年(昭和62年)2月2日に廃駅となった。

この駅は、1973年3月、NHKの紀行番組『新日本紀行』において『幸福への旅 ~帯広~』として紹介されたことから知名度が上昇した。 特に幸福駅より二つ帯広駅寄りの愛国駅と併せて、「愛国から幸福ゆき」という切符が一大ブームとなる。前年(1972)には7枚しか売れなかった愛国-幸福間の切符が、この年は300万枚、4年間で1000万枚も売れた。

しかしこのブームも広尾線全体の営業改善にはあまり結びつかなかった。最末期は一日片道6本という同線の便数の少なさもあって、この駅を訪れる観光客自体観光バスやレンタカーを利用することが多かった。※Wikipedia

その“縁起切符”の効果効能については、小生の長い人生において、遂に立証することはできませんでしたが、まだ現実を知らない当時の小生は、その御利益に淡い夢を持っていたものです。

厳しい現(うつつ)を体験してしまった今では、小生、その“ありがたい切符”の今の在りかさえ知りませんけどネ・・・えっ?何をおっしゃいます。今回は買いませんヨ!バカバカしい。でも、十勝バスの案内所で販売しているのは知っていますけど…

ちなみに、「幸福駅」と「愛国駅」の旧駅舎は、“恋人の聖地※”の一つに認定されているそうで、夢と期待を抱く?若者たちが今でも多く訪れているそうですヨ、可哀そうに・・・

恋人の聖地(こいびとのせいち)は、特定非営利活動法人地域活性化支援センターが主催する「恋人の聖地プロジェクト」により選定されたデートスポット。全 国各地にある。

ですから小生、今回は「幸福駅」も「愛国駅」も、躊躇なくぶっ飛ばして先を急ぎます・・・というか、この路線は1日数本しか運行していないので、降りるわけにはいかない、というのが本当ですがネ・・・

・・・

「旧広尾駅」でしばしの観光タイムの後、JR北海道バスに乗り換え「襟裳岬」への“昔ながら”の海沿いの道を走ります。 ここは、通称「黄金道路」と呼ばれており、建設にたくさんのお金がかかったため、その名がついたとのことです。それは、若かった小生が襟裳岬から広尾に向かう当時から有名でした。

国道336号の「広尾町音調津-えりも町庶野」の33.5kmのこと。1934年竣工で、竣工当時の名前は日勝海岸道路。黄金を敷き詰められるほど、建設に莫大な費用を投じ、断崖を切り開く難工事の末に開通したことが名称の由来。※Wikipedia

バスはトンネルを次々に過ぎていきます。トンネル内のオレンジ色の灯りが、点滅を繰り返し・・・まるで“タイムマシン”に乗っているかのようです。

あッ!若い小生が反対車線をバスでこちらにやってきます・・・“わが青春とのすれ違い”です。

・・・

「えりも岬」のバス停到着が午前11時。岬の先端に行く前に昼飯と致します。時間的にも良いタイミングですからネ・・・??で・・・

むてき食堂

2012年7月14日(土) 今日の昼飯 は・・・

襟裳岬 「 むてき食堂 」

むてきCセット:えりもラーメン&つぶ丼  ¥1,100

襟裳岬の入口には、“観光地食堂inお土産屋さん”が数軒並んでいます。まあ、日本の海辺の観光地ではよく見かける光景です。各店頭に は“手書き文字?”によるメニュー看板が無秩序に立てられています。

小生、その数店舗のうちから「むてき食堂」を選択です。えっ?一番美味しいのか?って?・・・イイエ、選考基準はそうではありません。セットメニューが充実しているからです。

そもそも『襟裳岬のご当地グルメ』とは何か?・・・ずばり、そのキーワードは「つぶ貝」にあります。つぶ貝入りの「えりもラーメン」を 始め、「つぶ丼」「つぶカレー」「つぶうどん・そば」等々、店によっていろいろ取り揃えているようです。

その中でも、「えりもラーメン」は、どのお店でも取り扱っており、どうやら“主力ご当地グルメ”として力を入れているようです。でも小 生、(あまり好きではない)ラーメンだけではネ・・・そこで、セットで“ご飯もの”と考え、この店に決着したのです。

ここで、“襟裳岬ご当地グルメの肝-つぶ”について説明です。

「ツブ」は、巻貝のうち、食用にされる一部の貝類の通称である。ツブ貝、つぶ貝とも言う。この名が指す範囲は曖昧で、特定の種や分類群を指すわけではなく、「ツブ」や「ツブガイ」という標準和名の貝もない。

水産市場でツブ(つぶ貝)と呼ばれるものの多くはエゾバイ科の種であるが、同一種でも地域によっては別の名がある場合もある。エゾバイ科の貝類は唾液腺にテトラミンと言う毒素を持つ種類があり、該当部位を正しく除去せず食べると食中毒を発症することもあ る。

映画「武士の一分」では、毒味役の三村新之丞(木村拓哉)が失明するが、これはツブ貝の毒にあたったことになっている。※Wikipedia

小生の注文は“えりもCセット”。「えりもラーメン」と「つぶ丼」の豪華コンビです。

因みに“Aセット¥1,600”は、「つぶ丼」が「うに丼」に、“Bセット¥1,300”は「いくら丼」に代わるだけです。これなら、やっぱCでしょう・・・

「えりもラーメン」は、“つぶ貝”を入れるのが必須のようですが、他のトッピング具材は襟裳産の海産物という限定はあるものの、各店まちまちのようです。

ここ「むてき食堂」は、つぶ貝の他、岩のり、昆布、まつも※が入っています。でも・・・そんな美味しそうではありませんネ。それに、相方の「つぶ丼」・・・かなりのミニサイズです。だったらメニューにちゃんと明記しておいて欲しいものです。えっ?・・・店に文句は言ってませんヨ。こんな観光地食堂に何を言っても無駄ですからネ・・・

※【松藻(まつも)】:マツモ科の褐藻。潮間帯の岩上に群生する。長さ約20センチ。茎に多数の短い枝が出て、松の新芽のような形になる。北海道・東北地方に冬・春にみられる。食用。※コトバンク

「えりもラーメン」は、塩ラーメンがベースになっています。湯気とともに立ち昇る“潮の香”がとてもイイですネ。つぶ貝もプリプリで美味しいです。

でも、麺の完成度を含めラーメンそのものの出来は今一です。はやり“観光地ラーメン”に過ぎませんネ。多くを期待しても、それは無理と言うもの。黙って頂きます。

それに引きかえ「つぶ丼」はGOODです。甘辛の醤油ダレが抜群です。もちろん、つぶ貝そのものもプリプリ・・・新鮮です。奇をてらっ ていない分、素朴で美味しい味わいに仕上がっています。合格!でも、小さいナ・・・

※2016年1月に火災のために閉店

・・・

この後、「襟裳岬」観光に出発です。現在時刻は午前11時30分。最終バスまで3時間30分ほどあります。ゆっくり、のんびりの観光スタートです。

襟裳岬(えりもみさき)

https://goo.gl/maps/1a4Pj4yj26uPB7RL6

観光用展望台からの「襟裳岬」です。

北海道幌泉郡えりも町えりも岬に属し、太平洋に面する岬。北海道の形を大きく表徴する自然地形の一つである。日高山脈の最南端で、太平洋に向かって南へ突き出した岬である。海上にまで岩礁群も伸びている。

日高山脈の南端部に位置するものであり、沖合い7kmまで岩礁が連なる。岬の周囲は高さ60mに及ぶ断崖となっており、三段に及ぶ海岸段丘が発達している。眺望が開けており、日高山脈襟裳国定公園の中核を成す観光地となっている。

風が強いことで知られる。風速が計測できる全国900以上の山岳を除くアメダス地点で、年平均風速がもっとも大きいのが襟裳岬の観測地点である。 1981~2010年の年平均風速は8.2m/s。風速10メートル以上の風の吹く日が年間290日以上ある。

沖合で暖流の黒潮(日本海流)と寒流である親潮(千島海流)とがぶつかり、濃霧が発生しやすい

森進一が唄い、第16回日本レコード大賞を受賞した「襟裳岬」(1974年、岡本おさみ作詞・吉田拓郎作曲)で、一躍有名となった。

岬の突端の岩場を中心にゼニガタアザラシが300~400頭棲息する。双眼鏡で観察が可能。 ※Wikipedia

♪きたのまちでは もう かなしみを だんろで もやしはじめてる らしい♪

森進一の歌まねでフルコーラス唄っても、まだ充分心に余裕があります。それぐらいゆとりある散策となっています。もっとも・・・小生、この後の歌詞を知りませんけどネ・・・

観光バスでやって来た観光客が“襟裳岬”と認識する展望台を皮切りに、かなりの距離と階段で一般観光客は敬遠しがちな“岬の最突端”まで、更には先端付近にある漁師さん達の部落にまでも足を延ばします。『すみません。ご迷惑をおかけしました!』

「襟裳岬灯台」も近くにあります。

襟裳岬灯台 

https://goo.gl/maps/Lja8J7qdCTveKFvf6

・・・

「襟裳岬」を文字通り“隈なく”探索です。しかし、このアクションは、時間が余っているためばかりではありません。小生にはある目的があるのです。

この階段を下りていくと「岬突端」です。
当然帰りは上りになりますが・・・
「岬突端」からの風景です。

それは・・・解説にも書かれているように“岬の突端の岩場に棲息する野生のゼニガタアザラシ”を見たいがためです。しかし・・・1匹も確認できません。先端の岩場にも、海岸にも、海の上にも、影ひとつ見つかりません。『今日は、何処かに集団でお出かけしているのか?・・・』

ゼニガタアザラシは何処にもいません・・・

残念ながら諦めるしかありません。中心エリアに戻ることにします。でも、時間はまだまだタップリあります。

<’12旅B初夏篇 Vol.5>終了

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